top of page
【会議録の調査】

 富山県議会および県内市町村の各議会において、これまでにLGBT等についてどのような質疑応答や発言があったかを調べるため、会議録の検索を行いました。(調査日:2018年6月16日~7月10日)

 検索キーワード:「性同一性障害」「同性愛」「LGBT」「性的少数者」「性的マイノリティ」「同性パートナー」「セクシャルマイノリティ」「セクシュアルマイノリティ」「性的指向」「性指向」「性自認」

 検索キーワードでヒットした文書は、富山県議会5件、富山市議会1件、魚津市議会2件、氷見市議会1件、上市町議会2件でした。 

以下に、調査結果のまとめを添付します。

●富山県議会 令和元年11月 定例会 12月4日 会議録へのリンク

12月4日 一般質問(種部恭子議員)と答弁の主な内容

1.文科省の通知を受け、教員に理解を促す取り組みはなされたか

(教育長)

・県の生徒指導推進会議や生徒指導主事研修会等において周知をしている

・生徒指導主事等を対象に講演会を開催しているほか、学校における支援体制のあり方等に関する研修を行っている

・県教委が毎年作成し、小中学校教員に配布する人権教育啓発資料においても、適切な支援のあり方を掲載し、校内研修等で活用している

・保護者の理解を促すために毎年発行している生徒指導小冊子において、新たに性同一性障害についての項目を設けた

 

2.小中学校の保健学習等で性別違和について取り上げ、相談を受け入れる姿勢を示す取り組みが必要と考えるが、教育長の所見は

(教育長)

・学校における性に関する指導の内容は、学習指導要領において、小学校では4学年、中学校では第1学年で取り扱うこととされているが、性同一性障害等については指導内容としては取り扱わないこととされている。

・まずは国において、現場の実態等も含めて指導内容についてしっかりと検討していただき、県としても国の動向を注視しながら必要な対応を検討してまいりたい

3.式典には制服着用としている実態を把握されているか、制服を着ない選択ができるよう、校長初め教職員に共通理解がなされているか

4.性同一性障害に限らず、制服はその着用を含めて選択制にするなど、見直しを検討すべきではないか

(教育長)

・制服の着用に違和感を感じる性同一性障害の生徒に対しては、本人の申し出があれば生徒の心情等に配慮し、自分が認める性別の制服や体操着の着用を認めるなど、制服を着ない選択ができるよう配慮することなどで、学校での対応の参考とするよう各中学校に周知をしている

・またその際、当事者である生徒への配慮と、他の生徒への配慮との均衡をとりながら支援を進めることの重要性についてもあわせて周知をしており、各中学校の校長を初めとして、教職員に一定の共通理解が図られているものと考えている

県内の中学校における制服着用の実態については、状況に応じて体操服等で学校生活を送ることを許可している中学校もあるが、卒業式等には制服を着用するように指導していると聞いている

・本人から申し出があった場合には、卒業式においても必ずしも制服を着用しなくてもよいことを全校生徒に対して伝えるなどの取り扱いをしている例もある。

・県教委としては、今後、学校生活の各場合において、児童生徒の心情等を踏まえ、その状況等に応じた支援を行うよう、さらに周知をしてまいりたい

・県内の公立高校の校則では、制服を定めていない学校は少なく、大半の学校において制服を定めており、そのうちの一部の学校では、制服等があるものの着用を強制しない取り扱いとしている学校もある

・制服に係る校則の見直しについては、学校長において、こうした環境変化や性同一性障害に係る児童生徒に対する配慮についても考慮に入れながら判断することが適切であると考えている。

・今後、各学校長に対して、制服の取り扱いを含め、性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応について、改めて周知をしてまいりたい

5.全ての髪形の規定をなくすべきと考えますが、いかがか

(教育長)

・県教育委員会では、各学校に対して、例えば戸籍上男子の場合、男子の規定よりも長い髪形を一定の範囲で認めるなど、個別の事情に応じた対応をとるよう周知をしている

・髪形に関する校則については、今後、校則を見直すのか、運用として個別対応を行うかの取り扱いについては、学校運営に責任を負う学校長が総合的な見地から判断することが適切であると考えており、今後、校則の見直しを含めて、各学校長に検討を促してまいりたい

 

6.高校生が自主的に校則を考え、みずからつくり上げていく取り組みを行ってはいかがか

(教育長)

・高校生が自主的に校則の内容について協議を行うことは有意義なことと考えているが、校則を見直す場合にどのような方法を用いて検討しどのような内容に見直すかについては、当該学校の運営に責任を負う学校長において、総合的に判断されるよう指導してまいりたい

 

7.県の職員採用の申請に係る書類、その他さまざまな書類における男女の性別欄記載をなくしてはいかがか

(生活環境文化部長)

・職員採用試験申込書につきましても、幾つかの自治体で男女別を選択しなくてもよい形式となっている。また、その他の申請書類等における性別欄の見直しについて検討している県も多く見られる。

・県では現在、富山県人権教育・啓発に関する基本計画の見直しを行っており、性的指向や性自認についても新たな人権課題として明記し、性的少数者に対する配慮への啓発を強化する方向で検討を進めている。

計画の見直しを機に、県における申請書等の書類の性別記載欄について調査し、先ほど申し上げた法令上の義務づけや業務上の必要性を踏まえて見直しを進めてまいりたい

 

8.投票所入場券の性別表記を廃止してはいかがか

(知事)

本県でも2つの団体の選管で性別を数字で記載をしているところがある

全国の先進的な取り組みを県としても調査し、各市町村選挙管理委員会に情報提供するとともに、できるだけ前向きな検討をしていただけないか働きかけをしてまいりたい

 

9.投票用紙交付機の男女別ボタン、または交付機自体を廃止してはいかがか

(知事)

各選管で検討していただきたいと思っている。

本県でも、幾つかの団体で選挙人から見えにくい位置に交付機のボタンを設置している例がある

・県選管としては、こうした他県の先進的な取り組み、また県内の状況等も踏まえ、また議員からの問題提起も受け止めて、各市町村選挙管理委員会に情報提供をして必要な検討がなされるように助言してまいります

 

10.市町村に働きかけるということについて、どのように考えて働きかけていくのか

(知事)

投票環境の整備は民主主義の健全な発展の上で重要な事項性同一性障害の方々に配慮した環境づくりについても、全国の先進的な取り組みを県としても調査し、各市町村選管に情報提供するとともに、前向きな検討をいただけないか働きかけてまいりたい

●射水市議会 平成31年 3月 定例会 3月4日 会議録へのリンク

(瀧田孝吉議員)市内の小・中学生に関する質問

・児童・生徒のランドセルやカバンが重いことについて、市の対応は。

・入学式などの各式典時、女子児童や女子生徒のスカート着用について。

 寒さ対策や健康面への配慮から、ズボン履き、制服のスラックス導入を提案LGBT(性的マイノリティ)への配慮にもつながると考える。当局の見解は。

(教育委員会事務局)女子制服のパンツスタイルについて

 学校生活における小・中学生の服装については、保護者の理解を得ながら、それぞれの学校において定めているところでございます。ちなみに本市では、全ての小学校において児童が自由に、季節や活動等に応じた服装で登校しております。

 なお、入学式や卒業式などの式典において制服を指定している学校では、女子児童はスカート履きとしておりますが、タイツの着用や、室内を暖めるなどの防寒対策に配慮しているところであります。中学校においては、原則として学校ごとに制服を指定しておりますが、校則の遵守を前提としながら、季節によっては、防寒対策の面から、ズボンやスカートの内側に運動着の着用を認めるなど、柔軟に対応しております。

 また、LGBTへの配慮については、国から、児童・生徒が自認する性別の制服・衣服や体操着の着用を認めるよう通知されており、全国を見渡すと、女子のズボン履きを認めたり、セーラー服とブレザーを選択できるなどの多様な性に配慮した動きが出始めております

 いずれにいたしましても、ズボン履きの導入につきましては、全ての教職員が多様な性について理解を深めていくとともに、これまでの学校が築いてきた伝統や方針を踏まえ、児童・生徒及び保護者の意見を十分に尊重しながら判断すべきものと考えており、各校への適切な指導助言に努めてまいります

・食物アレルギーへの対応について

bottom of page