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身近にいる?

LGBTはどれくらいいるの?
 
同性が好きな人や、体と心の性に違和感や不一致感をもつ人などの性的少数者(LGBTなどとも呼ばれます)は、どれくらいいるのでしょうか?
 
全国規模で正式な統計調査が行われていないため、実際の割合や実数を把握することはできませんが、民間企業などによるアンケート調査結果がいくつかあります。
 
2015年に発表された電通ダイバーシティ・ラボによる「LGBT調査2015」によると、LGBTは7.6%とされます。
13人に1人の割合です。
 
 
じゃあ、富山には?
 
仮に5%として計算すると、富山県内にLGBTの皆さんはどれくらいおられることになるでしょうか?
 
県の人口106万人に5%をかけると、約5万人になります。
これは、県内の魚津市や氷見市などの人口と、ほぼ同じくらいになります。
 
 
計算してみよう!
 
・皆さんの学校や職場は、何人おられますか?
・お子さんのクラスは、何人学級ですか?
・それに5%をかけると、何人くらいになるでしょうか?
 
5%とすると20人に1人です。
意外と皆さんの身近にもおられることになると思います。
 
しかし、多くの皆さんは、身近には「いない」「いなかった」とお答えになる方がほとんどだと思います。
 
それは、なぜでしょうか?
なぜ身近にいないの?
 
見えにくいマイノリティ
 
性的少数者の割合を5%とすると、富山県内にも約5万人いると計算できます。しかし、なぜ皆さんの身近にいないのでしょうか?
 
誰かの心の中は、周囲の人が見た目だけでわかることは少ないと思います。
 
「本当は同性の人が好きなんだけどな」
「私は自分を女性(もしくは男性)じゃなくて、男性(もしくは女性)と思ってるんだけどな」
 
LGBTなどの人たちは、見えにくいマイノリティといえると思います。
 
 
「いない」のではなく、「言えない」
 
そして、周囲に誤解や偏見がある中では、自分のことを言えない(カミングアウトできない)人が多いのです。
 
もし誰かに伝えた時に、「相手から嫌われたらどうしよう」、「仕事が続けられるだろうか」、「いじめられるんじゃないか」、「家族に申し訳ない」。
 
様々な想い、葛藤、プレッシャー、罪悪感などを感じている人もいます。
 
 
LGBTなどの人たちは、見えにくい存在で、かつ自分のことをなかなか言いだせない中にいて、皆さんの身近にはいないように見えるのです。
 
 
 
地方都市(富山)の特徴は
地方都市のLGBT
 
LGBTなどの性的マイノリティの人たちは、見えにくいマイノリティであり、周囲の誤解や偏見のために、言えにくい状況であることを説明してきました。
そのような状況は、都会と、富山などのような地方都市で差はあるのでしょうか。
 
地方都市は、都会と比べて
・人口が少ない
・住んでいる人の年齢構成が異なる
(情報の伝達・収集方法の差、世代による価値観の差)
・狭くて濃い人間関係
(家族が近くに住んでいる、ご近所づきあい)
などの差が挙げられると思います。
 
そのような要因による地方都市のデメリットは、
①活動団体や講演会などが少ない
②都会の情報が伝わりにくい
③世間体や家族制度を重んじる傾向がある
といったことが考えられると思います。
 
 
デメリットか、メリットか?
 
地方都市では、上記のような理由で、LGBTなどの性的マイノリティの皆さんは、なかなか声を上げづらい、自分らしく生きられないと感じている人が多いのではないでしょうか。
その結果、周囲の人もLGBTと接する機会や考える機会がなく、誤解や偏見がなくならないというスパイラルになっているのかもしれません。
しかし、上記は、地方都市での活動の価値が高いということでもあります。
多くの講演会が催される都会に比べ、地方での講演会開催はメディアでも取り上げられる機会が多く、情報の価値もあります。
 
そして、のような狭くて濃いコミュニティだからこそ、身近な人やお会いする人にLGBTを知ってもらうことで、より強いサポートが得られる可能性もあります。
​地道に知ってもらう活動を積み重ねていくことで、地方のつながりを生かした、都会にはない活動になっていくのではないかと感じています。
 
 
 
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